逢いたい理由





「…。」『…。』



高橋君と目があった。


廊下で。




「…、あのさー。」



「はい!?」



「…、館山おもしろすぎ…。」




高橋君が笑いを押さえてる。



「ちょ、ひどくない!?、高橋君が、先生に 」



「ごめんな。」




私が言い終わらないうちに高橋君が謝ってきた。





「…、だって、この頃館山がおかしいんだもん…。」



「え?」



「…。…、俺のこと避けてるじゃん。」



「た、たまたまだよ!」



「ほんとに?」





だって、好きだから避けました! なんて言えないじゃん。




「良かったぁー。俺、嫌われたんだと思ってた。」



「そんなこと…、」



「思うよ。優しい人が避けるなんてそれしかないじゃん。」




高橋君にはそう思われてたんだ。



「ほら。」



小指を出してきた。



「…、これからは、俺のこと避けないでくれる?」