空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜









「 ―― ホントに好きな人と
抱きしめあう


… たったそれだけの事



だけど

それが出来ている人は
世界中で、どれだけいるんだろう 」





「 …ホントに、好きな人…? 」





「 うん



この街の人達は、
キミたちみたいな情熱的なキモチと
全然違うのかもしれないけど…


それでも、時間をかけて
優しく育った、"愛"を知ってる…

それがきっと
ここの人達を、街を、
守っているんだと思うんだ ――」







アイちゃんは
ユウくんの腕に、ギュッと絡み付いて
切なそうに つぶやく





「 … そうだよね… 私だって 」