空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜







「 そ… それ 誰かに話した?!

―― せ、政府には?!


もしかしたらそこから何か
秘密がわかるかもしれないぞ?! 」





「 …あいつら
『光』の事は、多分知ってる

でも俺達一般市民に、
公表する気なんて、更々ないんだ 」





「 えっ?! 」




「 ―― 今も

あの光は、空を舞い散ってる

真夏なのに、雪が降ってるみたいに





でも、船の周りには
シールドみたいな物が張ってあって
全て弾かれてるのが見える


――― 対策をきちんと練って
その為に、用意された船って事 」






「 ―― 弾かれてる… 」







ユウくんの視線は一度
庭を見回し、泳ぐ様に
ボクには見えない"何か"を見てる


それから

少し眩しそうに、空を見上げた





ボクも慌てて庭に降り
目を凝らして見てみたけど



いつもと同じ庭と、植木と
怠そうにくねるホース


今日も元気に、
花を咲かせるアサガオが見えるだけ






「 …夏の終わりの日に
地球を去る事に決めたのも
その日に何か、起こるのかもね 」





「 ――― 何が、起こるの…? 」





今まで黙って
話を聞いていたアイちゃんが
不安そうに、ユウくんのシャツをつかむ