空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜







―――― ユウくん





「 そういやよ、なんか一言

あのハンサムボーイに
言ってやんなくてよかったのかい? 」





修理工具ばかりが並んだ
駅名もないホーム



ハンサムボーイか

マサルさんっぽい言い方に
思わず微笑んでしまう





電車と電車の間に走り込み

雨に濡れない様
シャツの袖口に巻いて
携帯の頭を、電車の操縦席に向け
手摺りにつかまり
少し固くなっているドアを開く





「 …ユウくんは
自分の彼女のために
自分の意志で、ロボットに乗ったんです

今更ボクが
何かいう必要はありません 」





「 地面の高さが足りねえや
ちょいと手ェ貸してくれ!!

―――… っと、ありがとよっ!

んなこたねぇやな
親子なんだからよ
面差しも、よく似てらぁ 」













「 … ユウくんは 母親似ですから 」



「 ――― さぁて

機械おっぴろげるぞ 出発だ!! 」