「 うおっ!
ま〜た降って来やがった! 」
少しだけ、隣町の駅から戻り
枝分かれしている線路に
そのままそって、バイクで走る
線路の上を 渡る橋
"高圧線注意"
"変電"のプレートが
目の横を通過して行く
真っ黒で、モクモクした雲は
水に絵の具を溶いたみたいに
空一面を埋めていて
それを眺めているうちに
Aのカタチの鉄塔と
張り巡らされている、太い電線
大きめの砂利の上には
たくさんの線路と
いろんな色した電車が見えて来た
鉄条網が巻き付いてる
金網フェンスの扉を開けると
錆び付いた、鉄の匂いがして ――
「 …… ぅわっ?!! 」
一瞬、周囲のなにもかもが
真っ白になって、見えなくなった
「 …… カミナリ? 」
「 いや 違うぜ
ありゃウチの ――――
"H-01"の、ビーム兵器の光だな
燃料と、人を乗せ変えて
本気のケンカが、おっ始まったと見えら
――― 領空侵犯おとがめナシ
H-02、H-05…
あの白黒の空 雲の上に
世界中の兵器が、今集結してるよ 」


