「 こっち! 」
入ったのは、小さな小部屋
だけど
ちゃんとした『部屋の入口』
って感じでは無くて
――― なにしろ
ただの壁のプレートを外して
しかもそこは、天井に近かったから
最初にボクが、皆の階段
最後に腕を、引っ張ってもらい
駆け上がるようにして、体を突っ込んだ
「 ―― ここはダクト… じゃなくて
配線路?…ですか? 」
姿勢は、四つん這いになったまま
たまに小さなランプが
チカチカ光るけど
四角く伸びてる、ほぼ真っ暗な空間
いろいろな 太い線や 細い線
血管みたいに、どこまでも続いてる
「 電車を動かすための
供給施設は、政府側が管理してる
だから配電所のスイッチいれると
すぐにバレてしまうよ
そうしたら、長くは持たない 」
「 … この基地内から
ちょっくらシッケイしようってか? 」
「 そういうこと
… 拘束されたロボットが
ちょうど搬送されて来た所だ
修理に必要なエネルギーを
電車のルートへ、一部回す
マサルさん、少し手伝ってくれ 」
「 おうよっ!! 」


