細長い廊下には
点々と脱ぎ捨てられて行く
この基地のマークが付いた制服
ボクはそれを拾いながら
大股歩きの、マサルさんを追う
「 かまわねえってんだ!! 」
「 じゃなくって、パンツパンツ!! 」
「 うお?!
…っとコリャいけねえいけねえ
勢い、つきすぎたな 」
マサルさんは、へへへと
見慣れた笑顔を、ボクに向け
かなり小さなエレベーターの前で
大きなハート柄のパンツを
「えいほえいほ」とはき直した
「 ハザマくんよ
電車はバッチリ運転してやるから
なにかやりたい事あるなら
俺が準備してる間に、考えとけ 」
「 いや、…いえ
――… ボクも、カッとして…
ボクがこの街に、初めて来た時
もちろんその後も ―――
駅長さんには、とても
お世話に …なったのに…
すぐに決められることじゃないですよね
責任とか、ありますし… 」
「 アホくせえよなあ
… どうせあれが倒せなかったら
全員、静かに
おっ死んじまうってのによ 」


