何故笑う?啓兄を馬鹿にしてるのか、はたまた私を馬鹿にしてるのか?私ならまだしも啓兄を侮辱するなら、許さない。
啓兄は、私の家族だ。
と。
暁はふ、と今まで見せたことのないような気の抜けたゆるい笑みを見せてくる。
驚き、目を瞬かせた。
「まあ、言われてみりゃあそうだな。目が、似てた。」
「……切れ長で目つき悪いって言われるけどね。」
「…そうか?あー、でもそうだな。」
「……。」
否定はしないらしい。いや別に、自分でも自覚してるし否定して欲しいわけじゃないけど。
やはり、私と啓兄との共通点はこの大嫌いな目らしい。
はあ、と自然に漏れてしまった溜め息。しまった、と思いゆっくりと暁を見上げた私の視界に移るのは何故か少し困ったように眉根を寄せる姿。
どうしたの?と問いかけた私に、暁はんーと唸るように声を出す。


