背後に感じる大きな気配。やばいな、マジでどうしよううざいうざいうざいうざいうざい。
はーっと溜め息を吐き出したところで、私は思いっ切り右肘を男の腹へと叩き込んでやる。
瞬時に離れた距離に、ふうと息を吐き出した。
「ッ―――!て、めえ…ふざけんなよ!?」
「喚くな変態が。まずは謝れ。」
「お前が謝れ!」
「私が謝る理由がないから拒否します。」
ふん、と視線を顔ごと逸らしレジへと戻りぼーっとする三笠さんに近寄る。
どうしたの?と首を傾げて、へにゃりと笑った三笠さんに睨みながら耳打ちした。
「おにぎりの補充代わって下さい。私がレジに入るんで。」
「え。やだ…」
「カワッテクダサイ。」
「……はい。」
三笠さんは渋々といった様子でレジから出ると私が続きにしっぱなしのおにぎりの補充を始めた。


