良い人、なのはそうなんだけど…。正直このテンションに着いていけない。てかいきたくない。
「最近、玲ちゃんは俺に冷たいよね!」
そう小言というか、不満を漏らす三笠さんは軽くスルーしておく。
二人肩を並べてコンビニへと足を進める。私達の前のシフトのおばさん店員と目が合い、軽く会釈をすれば柔らかく微笑まれた。
「あ、ねえ玲ちゃん。」
と。
私の意識は頭上から届いた声の主へと持って行かれる。
上目で見上げれば、三笠さんはニヤニヤとこれまた気持ち悪く口角を引き上げながら私を見下ろしていて。
思いっきり怪訝な顔で何ですかと呟けば。
「あの子、昨日の子じゃん?」
三笠さんが指を指した方向に、私は勢い良く顔を向けた。首がこってたのか、ごきりという鈍い音がしたけどそこはどうでもいい。


