ギロリ、今まで生きてきた中で恐らく上位入賞するんじゃないかってほど眼光鋭く睨んだ筈なのに。

加島くんは微笑をより濃く刻んだだけだった。



それが無性に馬鹿にされてる気分になって、私は本格的に視線を逸らし(てか席を立ち上がり)教室を出て行こうとした。




が。



「俺、加島 暁な。」


それに顔は向けずに知ってるとぶっきらぼうに返せば、「それは光栄」と言う声と共にクスクスと癪に触る音も聞こえてきた。



荒々しく教室を出た私は、足早に購買にある自動販売機まで歩き鞄の中から財布を取り出すとこちらでも荒々しく150円を入れミネラルウォーターのボタンを叩く。


ガコン、と音と共に出てきたペットボトルをひっつかみ蓋を開ける。