ホストと芸能人 × ヘタレと毒舌《コラボ》

思わず眉をひそめる。

先ほどのさりげない主張に、

自然に見える笑顔。

普通の人なら気にも留めないだろう。

だが、自然すぎる。

「同姓、同名・・・・?」

そう言いながらじっと見ていると、

彼女は焦ったように私の口をふさぎ、

「ごめんね。何も言わないで、

私に着いて来て」

といって手を引っ張った。


さっきも思ったが、こいつは足が速い。

耳元で風が鳴り、

気がつくと人気のない通路の一角に

連れてこられていた。