そんな事をしているうちに目的の駅に着き、

綾香は眼の前にニンジンをつるされた

馬のように売店へと走って行った。

その売店では、主に15~20才くらいの

女子がひしめき合い、気のせいではない

殺気を飛ばしている。

──近づかないほうがいいな。

そう判断した私は、ゲートの近くで

綾香の帰還を待つことにした。

すると、

「きゃっ・・・・」

という声とともに、目の前で人が転びかけた。