「碧葉さんや。

柚芽っちは今幾つだったっけ?」

「一度で覚えろ。14下だから3つだ」

そう。碧葉の妹の柚芽っちは

幼稚園に入ったばかり。さすがに・・・・

「いくらなんでも、

そんな小さな子に手は出さねーよ!」

ああ、蒼空の顔から冷静さが消えている。

って当たり前か。

「念のためだ」

もうここまで堂々と言い切られると清々しいな。

碧葉の伝説はこうして増えていくのか・・・・

「普通はお姉さんをやらないって

言うんじゃない?」

笑って目元に溜まった涙を

拭いながら夢華が言う。

「あいつをもらえるのは仏のごとき

広い心と図太い精神を持つ者だけだ。

なにしろ、奴は私の姉だからな・・・・」

ため息を吐きながらアイスを口にする

碧葉を見ながら、

俺たち3人は妙に納得して頷いた。