ガヤガヤガヤ
とりあえず、ゲーセンに到着した。
周りがとにかくうるさい!
チラッとイケメン腹黒野郎を見てみた。
あ、しかめっ面してる。
イケメン腹黒野郎も、ゲーセンは苦手なのかな。
「ねー、プリクラ撮ろうよ!」
「「却下」」
げ、イケメン腹黒野郎とハモったし。
こっちを睨んでくるな、おい。
私だって、思った事言っただけじゃん。
「えー、撮ろうよ!ね、隼人」
「おう!撮ろうぜ、今日の記念に♪」
半ば強制的に茜と隼人君にプリ機の中に連れられてきた、
あたしとイケメン腹黒野郎。
『はい、撮るよー!3、2、1、パシャっ』
「うっわー、友莉ちゃんと草平、
すっごく苦笑いだし!」
「ほんとほんと。あたしと撮るときは
もうちょっと可愛いのに!」
「なんか気分が上がらないんだもん」
「はいっ、これ。友莉の分ね♪」
「ん、ありがとう」
「あれ、草平君は?」
言われてみれば確かに、
プリクラを撮り終わったあたりから
イケメン腹黒野郎の姿を見てない。
「あー、あいつ、自由だからな。
どっかでUFOキャッチャーしてんのかも」
「探しに行こっか」
そう言って、茜達と離れてゲーセンの中を
うろうろしてイケメン腹黒野郎を探した。
あーもう。イケメン腹黒野郎、どこ行った?
あれ、あの後ろ姿って‥‥
「イケメン腹黒野郎ですか?」
「あぁ゛?なんだよ、その呼び方」
「おー、当たった。ほら、茜達んとこ行くよ」
「おい、呼び方に関してはスルーかよ」
「え?だって、名前忘れたもん」
「だから、俺は赤羽草平」
「ふーん。あ、茜!イケメン腹黒野郎、見つけたよ!」
「チッ」
舌打ちされたような気がするけど、気にしない。
その後は、ゲーセンの近くにあるクレープ屋に
行ったりして時間を潰した。
「あー、楽しかった!
もうそろそろ帰ろっか!」
「そうだな!じゃあ、俺は茜を送るから
草平は友莉ちゃんをよろしく。
じゃーな!」
「「は?」」
「じゃあ、友莉また明日ね~」
風のごとくあたしの前から消えたあの二人。
よりによって、なんでこいつとあたしが
一緒に帰んのよ。
「はぁ、めんどくせ。ほら、行くぞ」
「‥‥はーい」
