━━━━キーンコーンカーンコーン
ドタドタドタドタッ
「友莉!ほら、行くよ!」
「え?もう放課後?」
「何寝ぼけた事言ってんの!
はやく、準備して!」
もう。茜はせっかちだな、と思いながら
私は帰る準備をした。
準備をしながら、ソッと茜の方と見ると
不気味なくらい口元が緩んでいて、
隼人君に会うのがすごく楽しみなんだな、
と思った。
私も悠紀と付き合ってた頃は
あんな感じだったのかな。
そんな事を考えていたら、なんだか悲しくなってきた。
「友莉?大丈夫?顔色悪いよ」
「ううん、大丈夫。
さあ、茜行こう!」
「きつくなったら、言いなさいよ」
あぁ、もう。こんな時だけ、優しくしないでよ。
「だから、大丈夫だってば!
ていうか、待ち合わせ時間は何時なの?」
「あぁ!もうこんな時間!
待っててね、隼人、今行くよ~~」
「ちょっ!走るの速いから!」
