『‥‥‥ゆー‥‥ゆーり!起き‥‥ろ
友莉ってば!!』
ん?茜の声?
私を呼んでる‥‥?
「おーーきーーろーーー!!」
「う、う、う、うるさぁい!」
バンっ!
私の睡眠を邪魔するな、
そんな思いを込めて
机を思いっきり叩いた。
「な、なによ。
起こしてあげた人に向かって
そんな失礼な態度とっていいの?」
「‥‥‥もうちょっと優しい起こし方は
思い浮かばなかったの?」
ハァ。
「ちょっと、あからさまに溜め息なんか
つかないでよ。幸せが逃げるでしょ!
だいたい、すぐに起きない友莉が
悪いのよ。何回名前呼んだと思ってんの?」
あー、やばい。
茜さま、キレカケテル。
ここは素直に感謝の気持ちと
謝罪の言葉を述べよう。うん、それしかない。
「‥‥茜、起こしてくれてありがとう。
それと、机叩いてごめんね?」
ニコッ
お願いだから、キレないでくれ。
そんな気持ちを込めた嘘臭い笑顔が通じたのか、
「もう、いいよ!
それより、今日放課後時間ある?」
「もちろん。暇だよ!」
