「・・・乃亜くん、何・・・?」

緊張しながら聞いてみると乃亜君は笑顔で

「ちょっと咲希の事で相談があってさ。今、時間いいかな?」

と言った。

なんだ、咲希のことかぁ。緊張して損しちゃった。

それでも乃亜君と話せたことが嬉しくて

「うん!」

と、喜んで返事をした。

咲希の事ってなんだろう?もうすぐ咲希誕生日だし、プレゼントの相談かな。

いいなぁ~、そんなに乃亜君に愛されて。



あれは入学式の日_____

あたしは乃亜君に一目惚れしてしまった。

それを咲希に言おうと思ったら・・・

「あたしね、B組の乃亜って人に告白されちゃった!!あたしもカッコイイなぁって
思ってたし、付き合うことにしたの。温かく見守ってよねっ!」


って、満面の笑顔で言われちゃって。


あたしは何も言えなかったんだ。





そして着いたのは屋上。

だけど乃亜君は何も言わない。

すると、突然乃亜君は不気味に笑い出した。


何・・・?


「・・乃、亜・・・君・・?」


怖いよ・・・。


「俺さぁ、本当は咲希のこと好きじゃないんだよね。」

突然乃亜君はそう切り出した。

え・・・どうゆうこと・・・?

乃亜君は冷たい表情をしている。

「前から、由愛ちゃんのこと可愛いなって思っててさ、俺とヤんない?」

乃亜君はあたしの腕を掴んだ。

痛いよ・・・何で・・・? こんなの、乃亜君じゃないよ・・・。

乃亜君は・・・優しくて、笑顔がカッコよくて、こんなこと・・・絶対にしない。

なのに・・・

「きゃっ・・・」

乃亜君にぐいっと引き寄せられて・・・