美姫が未来に帰るまで1週間になった。


12月半ばになり、東京の山間部ではもう雪が降り出していた。


美姫は寒い中大学に通いながらも遂に9ヶ月になった。


あと1ヶ月で出産を迎える。


美姫は英王と会える日を指折り数えては心待ちにしていた。 


タイリンは美姫の体調を気遣いながら寄り添って過ごしていた。


和久と敬子も未来に帰る日に向けて、和菓子のレシピを続々とノートに書き込んでいた。


私はあと1週間で美姫が未来に帰ってしまうかと思うと、何とも言えない切ない思いでいっぱいだった。


それでも就活で忙しい毎日を送っていた。


職種はSEで3社にエントリーした。