ドアを開けると警視庁の刑事二人が立っていて、美姫と美姫の母に警察手帳を見せた。


美姫の母はリビングに案内して、お茶を出した。


刑事はそれには手を付けずに、


「私達は警視庁捜査一課の者です。美姫さんにお聞きしたいことがあるのですが」


と言った。


「美姫に?」


美姫の母は訝しげに眉を寄せた。


それを聞いた美姫は自分の部屋に行きかけた足を止めた。


美姫は刑事二人の向かい側に居心地が悪そうに腰を下ろした。


「何ヶ月ですか?」


一人の刑事が美姫のお腹を見て尋ねた。


「8ヶ月になりました」


美姫が笑顔で答えた。