こちらに向かって歩いてくる綾香は

ピンクの浴衣に緋色の帯を締め、

(帯飾りには最近流行のレースを使い)

髪を一つのお団子にしている。

美人とも可愛いとも取れる彼女だが、

今日は可愛さを強調しているようだ。


修輔がその姿を褒めちぎっているが、

俺は馬鹿みたいに口を開けて、

綾香と一緒に来た碧葉の姿に見入っていた。