「ちょっと碧葉!

明日、彼氏君とお祭りに

行くんだってっ!?」

夜。夕飯が終わり、皿を洗っていると

背後から凄まじい大声が響いてきた。

「近所迷惑だろう、

そんなでかい声を出すな!」

私は振り返りながら、

台所を覗き込んでいる姉――姫華(ひめか)

に怒鳴り返した。