屋台を見に行ってもう随分と時間が

経つのにまだ戻ってこないので、

いくら碧葉といえども、

さすがに心配になってきた。


――やっぱ、連絡入れるか。


俺はもたれ掛かっていた鳥居から体を起こし、


綾香から碧葉のケー番を教えてもらおうと

歩き出す。


と、その時。


ドンッ!


大きな音とともに、肩で鈍い痛みが走る。


顔をしかめて振り返ると、

派手な金髪の男がこちらを睨み付けていた。