あんなに上手いのになんで?



『俺、歌下手なのにな』



ギターをケースにしまった瞬夜。


なんだかアコースティックギターが悲しそうに見えた。


夕陽が沈む中静かな風景だ。



《キーンコーンカーンコーン…》



学校中に大きく鳴り響くチャイム。



『なぁ、これって最終下校のだよな?』

『うわ!!マジかよ』

「やばっ」



3人顔を見合わせた。



『走るぞ?』

『おう☆』

「うん」



瞬夜の合図で3人いっきに階段を降り、門まで走った。


楽しんでる奴が1人いるけど。


悠緋ってへんなやつ。


前からだけど。