それにしても何処行くんだろう…



「ちょっと!!」

『いいから、目閉じてて?』



悠緋は私の耳元で静かに呟いた。



「わかったから手どけなさいよ!」



すると悠緋は私の目から手をどけた。


私は目を閉じたまま…─


真っ暗──



『手、つないでいい?』

「う、うん」



ゆっくり手を握られた。


温かく、大きな手のひら。


私の手なんて簡単に包みこまれる。


そういえば久しぶり。


小さな頃は毎日手を繋いで一緒に帰ってたなぁ。


その時は悠緋、私より背低くかったのに。


今では私は悠緋の肩までしかない。


大きくなったなぁ。