しっかり当たっていたが、まだ一言も話さずにいた──
顔もまともに見てない。
『なぁ霈祢、今日一緒に帰れるか?』
私に話しかけて来たのは、幼なじみの
月星 悠緋(ツキアカリ ユウヒ)
悠緋は私の小さい頃からの親友。
可愛い名前してるけど、イイ男だし☆
モテモテで告白された事なんて数え切れないくらい──
「うん!今日、部活見学行くの?」
悠緋は小3からずっとバスケをやっている。
中学の時は得点王と呼ばれるくらいの腕前だった。
キャプテン勤めてたし。
『おう!だから教室で待ってろ』
「わかった」
私は部活には入らないつもりだ。
だってめんどくさいし?

