『あーつーい、暑い!!』 悠緋は下敷きをペラペラさせながら仰いでいた。 「暑いって言うから余計暑くなるじゃん」 『霈祢は暑くないの?』 「そりゃ夏だし暑いに決まってるでしょ」 もう満開だった桜はとっくに散り、今は夏── 私の苦手な季節だ。 服1枚でも暑いし… 『あれ?瞬夜は?』 ん? さっきまで確かに席に座ってたはずなのに。 だいぶ仲良くなった瞬夜と悠緋… 瞬夜は元の自分にすっかり戻ったし☆ 「もしかして、屋上??」