瞬夜は立ち上がって私の髪に触れた。 そして、耳元で呟いた。 『霈祢しか映ってない』 「ほ、本当?」 顔が真っ赤になり、うまく話せない。 ドキドキが増し、瞬夜が近い。 『霈祢以外誰がいる?』 「…」 出てこない。 瞬夜はいつも、色々な所見てるから。 私の知らないもの、沢山見てる気がする。 『クラス違っても、俺はお前以外、誰も好きにならないから』 瞬夜は顔を反らした。 久しぶりに見た。 瞬夜の照れ顔。 可愛い。 「私も! 瞬夜が世界一好きだから」