オレは黒川君の様に華やかにモテた経験はない。



バレンタインデーだって、突然のチョコの経験もない。


だから、例え身代わりでも、まぶしい笑顔の椎子を手に入れた自分に大満足だった。



その日の夕方、椎子からメールが届いた…



椎子メール
「彼を忘れる事が出来そうです…
竜さんのおかげ…
竜さんの穏やかな優しさが好き。」



椎子メール
「彼は、竜さんの知ってる人やねんで…」



オレは、はっ とした…


知ってる人…?



って事はアラベスク関係者…


誰だ…!


「誰?」
すかさずオレは椎にメールした。