「今日は転入生がいます」

教室に担任の西藤先生が入ってすぐに告げた。

...ん?まって?

転入生って言った?

―ザワッ

教室中が騒がしくなった。


女子はカッコイイ男子が来るように
願ってるみたい。
男子は可愛い女子が来るように願ってるみたい。



一体誰が来たんだろ?



「入ってきてください。」


男子が1人、教室に入ってきた。


「...僕は、高橋 雄斗って言います。
皆さん宜しくお願いします。」


そう言ってお辞儀をした。


高橋 雄斗。
彼は、黒髪でショートヘア。それに薄いレンズの眼鏡をして真面目な感じの人だった。



「......西藤先生、何処に座ればいいですか?」

高橋君は西藤先生の方を向いてそう問いかけた。


「右から後ろから2番目の空いてる席に座りなさい。」
「分かりました」


西藤先生が言った席はあたしの真ん前の席。そこに高橋君が座るのかぁ〜...。


高橋君があたしの前まで来た。



「安藤さん、中伊君、宜しくお願いします。」
「高橋君、宜しくね。」





隣を見ると眉間にシワを寄せた
中伊君がいた。