「あ、いいわね。誰かー、ハサミ持ってるヤツいるー?」





あたしは髪を切られることになったらしい。



莢華達に?



ハサミで?





そう考えると、鳥肌が立った。




絶対嫌!





「………っ!」





逃げ出そうと、腰を上げた瞬間。






「あーれぇ?何処行くのぉ、麻祐ー!」




目ざとく見つけた莢華が微笑んだ。





バレた。見つかった。





あたしは瞬時に囲まれ、床に押さえつけられた。



抵抗することも出来ないくらいの強さで。




「ふ……」