…別に、いいけど。





「…あ、あたしの家、ここ……」


「へー。んじゃ、また明日。」



繋がれていた手が、あっけなく離される。


…なんか、あっさりしすぎじゃない?

遠ざかっていく春希の背中に、何故か少し切なくなった。



「……っなんで!?」

口が、勝手に動いた。



「なんで、あたしなの!?」


こんなこと、言うもりなんてなかった。
ただ、何でもいいからもう少し話したかった。




「……好きだから」



そう言って柔らかい笑みを浮かべ、春希はまた歩き出した。




「………答えに、なってない」