「…ん。」 「ん?」 駅から少し歩いたところで、春希が手を差し出してきた。 「なに…」 「手、出せよ」 …手、繋ぐってこと? 「ほら、早く」 しょうがなく、あたしは手を差し出した。 春希は、その手を強引に引っ張って歩きだした。 いきなり引っ張られた反動で、思わずこけそうになった。 …なんていうか、その、春希って… 俺様っていうか、上から目線っていうか……