春は勇の誕生日。



卒業式の夜…

アルバムを見返した。

みんなからの寄せ書きの隅に勇の字で、

“ずっと好きだから…”

って書いてあった……。



そしてあの約束…


もう今度こそ、ちゃんと答えを出さなくちゃ…



勇のこと、やっぱり好きだ…



でも、あんなに人気がある勇と付き合う自信がなかった…


そこまで気持ちが追い付いていない…


ファンに立ち向かえるほど自分に自信があるわけでもない…


私はほんとに普通の高校生だもん…



なんで私なのか、よく分からないんだもん……






あぁ…孝雄が傍にいてくれたら…


そう思わずにはいられなかった…


今まで、私は孝雄になんでも相談してきたから…





私の出した答え、間違ってないよね?



きっと孝雄なら私の出した答え、“正しいよ”って言ってくれるはず…




そうだよね?……孝雄…