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ディスプレイに表示されたその文字に、俺はホッと胸を撫で下ろす。




「これで亮介君は自由の身だよ」

「…」

「安心して? 画像はそれしかないから。コピーなんてしてないよ」

「何も言ってないじゃん」

「ほらほら。早く行きなよ!」


俺の肩をドンと押す優衣。

俺は最後に優衣のほうを振り返った。


「ありがとう、優衣。ごめんな」

「もういいよ。早く行かないと間に合わないよ?」