「優衣?」 「正解。よく分かりました!」 振り返るとそこに笑顔の優衣が立っていた。 「マネージャーに怒られたんだって?」 「んで知ってんだよ」 「さっきの歌番組でブスッとしてたから? 生であの顔は駄目でしょ」 「…」 俺は優衣を無視して廊下を歩き始めた。 「ねぇ、一緒に帰ろ?」 優衣が俺の腕を引き寄せる。 「どうせ途中まで方向一緒でしょ?」 「ベタベタすんなよ。人に見られたらどうすんだよ」