そうかな? 確かに痩せたことは痩せたけど、毎日見てる俺にはイマイチ実感がない。 『じゃあ 約束通り亮介君からキスのプレゼントを!』 「ひゅー」 冷やかす出演者を横目に、俺は仕方なく椅子から立ち上がる。 そして雪乃の前まで歩いていく。 『おぉ! 亮介君、迷いがないね』 「約束なんで」 俺はそう言って雪乃の肩を両手で掴んだ。 同時にスタジオの観客から悲鳴にも似た声が上がる。 「目閉じて?」