雪乃が素っ頓狂な声を出す。 「兄貴? って誰の?」 「だから俺の」 「嘘だぁ~。そんな話聞いたことない!」 「嘘言ってどうすんだよ。苗字同じだろ?」 「それはそうだけどさ…」 雪乃は半信半疑な顔で俺を見ている。 「まあ そーゆうことだから、俺から兄貴誘ってやろうか?」 「へ?」 「2人で食事でも行ってくれば?」 「いいよそんなん!」 「さり気なくセッティングしてやるよ」 「…」