俺は慌てて優衣の腕を引っ張る。 「何を言う気?」 「え? 私たちのこと内緒なの?」 「って別に付き合ってるわけじゃないし」 「ひっどーい。あの夜のことは!?」 「バカ! 声でかいっ!!」 「あの夜って?」 優の冷たい視線。 俺は慌てて優衣を廊下まで引っ張っていく。 「私はもう彼女になったつもりでいたんだけど~?」