原石のシンデレラ〜season2

「……腹へってるんだろ?」


「………」

炉惟がニューヨークに旅立ってから、雪詩はロクに食事が喉に通らないことがしばしば…。

「……雪詩、食べないと餓死するぞ」


「うん……」

俯いて黙り込む雪詩を見て、冬真は溜め息混じりに呟いた。


「全く……こんなことになるんだったら、炉惟を無理やりにでも引き留めておくべきだったかな。」


「―――ッッ!!……私、ちゃんと食べるからッッ」


それを聞いた雪詩は、慌てて顔を上げて、味噌汁を一口飲んでみせた。



「………約束だからな。」


肉じゃがに頬張る雪詩を見て、冬真はクスリと笑った。