「え? オフクロ――…?」



「気をきかしてくれたのよ。

あたしと柊弥が、二人に
なれるように」



入口を気にする柊弥に説明
して、あたしはゆっくりと
上半身を起こす。



柊弥もすぐに関心はあたしに
戻り、クルッとこっちを
向くと、真剣な顔で尋ねてきた。



「どういうことなんだ!?

倒れて、救急車で運ばれたって。

大丈夫なのか?」



緊迫した表情の額には、
うっすら汗がにじんでる。

病院についてからここまで、
大急ぎで来てくれたんだろう。


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