(あれは嘘だったのかよ、
梓……!?)



どうした? 何があった?

なんで急に、オレの前から
消えちまったんだ?



「二度と離れんじゃねーって、
言っただろうが……!」



自分でも、らしくないほど
冷静さを失いかけているのが
わかった。



取り乱してどうすると、
自分で自分に語りかける。



―――でも、ダメだった。


冷静でなんていられるかよ。


梓が――最愛の家族が、
いなくなっちまったってのに。



アイツが傍にいなけりゃ、
オレはこれっぽっちも
超然となんかしてられない。


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