それに、少しでも早く行動
しないと――もしかしたら、
大変なことになってしまう
かもしれない。



(わかってる。わかってる
けど……)



それでもいざ柊弥の顔を
見たら、言えなかった。


どう伝えればいいのか
わからなくて……
どうしても、言葉が
出てこなかったんだ。



そしたら、『何でもない』
と言い張るあたしに柊弥は
どう思ったのか……今朝に
なったら急に何も言わなく
なっちゃって。



――素直に話さないから、
怒ってしまった?

掌を返したように何も
聞かなくなったから、
そうなのかもしれない。


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