「柊弥っ。もう―――!」



身をくねらせて、必死で
抵抗してるのに。



対する柊弥は、まるで
そんなあたしの反応を
楽しむかのように、強引に
あたしの肌に触れる手を
進めてくる。



「いいだろ。たりねーんだよ」



「は―――…?」



足りないって――夕べあれ
だけのことしといて、まだ?



「冗談でしょ?」



「寝起きで冗談言う余裕は、
オレにはねーよ」



たしかに。ちょっと低血圧
ギミの柊弥は、不機嫌と
いうほどじゃないものの、
朝は微妙にテンション低い
ことが多い。


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