「手嶋先生、気難しくて苦手なんだよ。
どうも合わなくて」

違いない、そう思って俺は苦笑する。
林原と手嶋先生は真逆のタイプだ。

「なぜかお前、手嶋先生と仲いいだろ?
新人の頃から可愛がられてたし」

確かに他の先生に比べて手嶋先生にはよくしてもらっているとは思う。
まぁ、手のかかる後輩だと思われているに違いないけれど。

「いいよ」

「助かった」

林原は俺に礼を言うと、いそいそと黒板に書かれた組み合わせを修正した。

手嶋先生と話もしたかったし丁度いい。

彼に呆れられたままなのは嫌だった。