俺は彼らの言葉に息を飲んだ。
確かに俺は手嶋先生に確かめ、山田とは何もないと聞いた。

だけど山田の気持ちの方は確かめていなかった。

どうして気付こうとしなかったのだろう。
山田が手嶋先生と一緒にいるとき、どんな顔をしているか知っていたのに。

手嶋先生が生徒に手を出すとも思えない。
だけどどうしてこんなに胸がざわつくのだろう。

どうせ教師を好きになるなら、どうして俺じゃないのだろう。
自分勝手な疑問が頭を駆け巡る。

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帰り際、職員室で手嶋先生と鉢合わせた。

どうして俺はこうもタイミングが悪いのだろう。