僕は生徒に恋をした

何だ、それ。

俺は後悔する。

どうして昨日、彼女を家まで送ってやらなかったのだろう。
あんなに熱があったのに。
家で一人になってしまうのに。

「家まで見に行くか」

「何でお前が行くんだよ」

林原に笑われる。

「山田と仲良い生徒に連絡取らせてるし、もう少ししたらまた電話してみるよ」

いつも頼りなく思っていた林原がしっかりして見える。

いや、情けないけど、俺がうろたえているだけか。

「先生ー」

そのとき、林原のクラスの女子生徒が二人連れ立って職員室に入って来た。