雨に打たれたせいか、案の定俺は風邪を引いた。

翌朝も体がだるかったが、手嶋先生の手前、風邪で休むのも恥ずかしいし、俺は風邪薬を飲んで家を出た。

朝飲んだ分の効きが悪かったので、昼食後は少しだけ薬の量を増やしたのが悪かったのか、午後の授業は頭がボーッとしてよく覚えていない。

なんとか授業を終えて職員室まで辿りつき、自分の席に腰を下ろす。

部活までの時間は職員室でゆっくりしようとしていた矢先、電話が鳴る。

それは手嶋先生への電話で、職員室内に彼の姿が見当たらなかったため、俺は折り返させると言って、名前と連絡先を控えて電話を切った。