僕は生徒に恋をした

「先生がいてくれて、良かった。
一人は怖くて…」

「大丈夫、ずっと側にいるから。
とりあえず今夜はここに泊まればいい」

俺は彼女の背中を軽く叩きながら言う。

ひどく怯える彼女を落ち着かせるのに必死だった。

教師が生徒を家に泊めるということが、世間体を考えればまずい行為だと分かっていたはずなのに。

俺もまた、きっと冷静じゃなかったんだ。

山田をベッドに寝かせ、俺は彼女が寝付くまで側で手を握ってやった。

寝たかと思って手を離すと、途端に彼女は目を覚まし、側にいて欲しいとつぶやく。

それを三度ほど繰り返した後、山田はようやく眠りについた。

俺は彼女の髪をそっと撫で、寝室を後にした。