僕は生徒に恋をした

俺が駆け付けると、山田は家の前でしゃがみ込んでいた。

「山田、大丈夫か?」

俺の声に顔を上げた山田の顔は蒼白で、体は震えていた。

「良かった、山田が無事で」

彼女の側に駆け寄り、辺りを見回す。

今は怪しい人影は見えない。

ストーカーではなく、単なる空き巣だったのだろうか。

「とりあえず警察に被害届けを出した方がいい」

ドアのこじ開けられた跡を見て、山田の帰りが遅かったことを心底感謝した。

もし現場に居合わせていたら、彼女に何があってもおかしくなかったから。

俺は家の様子を確認して警察に連絡する。

程なくして警官がやってきて、被害状況を山田に数点確認した後帰って行った。